この鳥なに? と同級生から写真付きLINEで聞かれることがよくある(そしてその多くはジョウビタキかイソヒヨドリである)。たいした鳥じゃなくても、聞かれるのはうれしい。
だがしかし! 今日のはワケが違う!
宮崎大学木花キャンパスにて。「この鳥なに?」のLINEが来たので開いてみると、アジサイの植え込みのかげで、ドバトにタカが乗っかっているではないか! 「まだいるよー」とのことだったので、久々の全力疾走。
至近距離のハイタカ撮影会
ふくらはぎに乳酸の蓄積を感じつつも、到着。今にもつりそうである。
同級生数名&教授一名がアジサイの茂みを遠巻きに(といっても5、6mくらいの近さ)囲んでいたので、見てみると何か動いている。大きさは鳩より大きいけれど、カラスよりは小さいくらい。鷹ってもっと大きいと思ってた~と言う子がいたけれど、たしかに、近くで見ると余計に小さく見える気がする。オオタカならもう少し大きいと思うので、たぶんハイタカ。
だとは思うけれど、何せ暗くてよく見えない。
(。-`ω-)というわけで、じりじりと近づこうと思う。
距離4m、たしかにハイタカのようだ。ドバトの消化管がにゅにゅ~っと出てきている。
こういう時、鳥に向かってまっすぐ近づいちゃいけないよ、とはわが祖父の教えである。
身をかがめてじりじりと、鳥にとっては「変な人間が右に行ったり左に行ったりしてるなー」と思われるくらいに、鳥の前を横切りながらジグザグと近づく感じ。食べるのに夢中になっているときはチャンス!
「変な人間が……」という風に思ってくれたのはハイタカ氏だけじゃなかったらしく、背後で同級生と教授のヒソヒソ笑いが聞こえますが、気にせずどんどん行きましょう。
3m。こんなに近づかないといけないのには訳がある。
画質の粗さにお気づきの方もおられるだろうが、この日ちゃんとしたカメラを持っておらず、背に腹かえられぬと、iPhoneのカメラで必死に撮影しているのである。望遠も効かないし、画質もそんなに良くないので、たとえ変人扱いされようとも、涙を呑みながら地面にはいつくばってジグザグしているのである。
背中側も見せてくれた。やや褐色であること、羽縁の色が淡いこと、胸の横斑がぼってりとしたハート形になっていることを踏まえると、ハイタカの若鳥じゃないかなと思う。
近づく僕を変人扱いするのはよかろう、認める。しかしである、こんなに近づいても逃げないハイタカの方だって勝らずとも劣らない変人(変鳥?)だとは思わぬか。以前にも、とっても近づかせてくれるハイタカに出会ったことがある(そしてあまりに近いもんだからほとんどの写真が尻尾切れになってしまった苦い思い出でもある)。そのときの個体も若鳥だった。ハイタカの若鳥には世間知らずというか、サービス精神旺盛というか、ありがたい子が多いのかもしれない。
【動画】ハイタカの捕食シーン
ちなみに、iPhoneでの撮影、動画の方がきれいに見える気がするので、同じような状況に置かれた方はそちらも撮っておくといいと思う。
こんな感じ。お食事中に失礼しました。
※食べられた後のドバトの様子(卵巣など)を見たい方はこちら→ ハイタカが食べたドバトの様子
コメント