なんだか悪口みたいな失礼なタイトルになってしまった。
花だけ見れば、白地に紫斑点がグラデーションのようできれいなのに、茂り方がなかなか雄々しくて可憐さに欠けるのが玉に瑕。性格が残念な美人、という感じだろうか。
失礼を重ね着してしまったが、アケボノソウのご紹介でございます。
アケボノソウ
曙草
学名 Swertia bimaculata
リンドウ科センブリ属の多年草
水湿地性。花期は秋、9~10月。
上の写真は僕が最初に出会ったアケボノソウ。かなり小型の株だった。小さいながらもきれいな花をいくつもつけて、ちょこんとお行儀よく立っているから、最初はとても好きな花だと思ったわけである。
これが通常サイズの全草の姿。なんだか化けの皮がはがれたというか、本性が露わになったというか、残念な気持ち、わかるでしょ?
草丈は高さ100cmを超えることもあり、上部に行くにつれ、四方八方へ枝を広げる。なんとなくお行儀の悪い生え方だ。水湿地性ということだが、川の近くならコンクリートの隙間からも生える。
くわえて、見てのとおり一株当たりの花数がとても多い。
(;´・ω・)この写真に花いくつ写っているかな~
と気になったのでカチカチカウンターで数えるとなんとその数……
( ゚Д゚) 481個!(そして多分もうちょっとある)
同じ根元から大小合わせて5株生えているので、一株当たり100個ほどの花やつぼみを作り出していることになる。なかなかこんなにたくさんつける草本はないんじゃないだろうか。
花のアップ。1円玉よりほんの少し大きいくらいか。白い花弁、先の方には紫の小さな斑点が散らしてある。
「曙草」という名前の由来は、この白い花を曙の空の白みに(春はあけぼの、やうやう白くなりゆく山ぎは、と言いますもんね。秋ですけどね。)、小さな斑点を暁星にみたてたものだという。
五深裂した花弁のそれぞれに、緑色の斑点が2つずつあるが、これは蜜腺となっていて、アリが好む。
薄緑色のつぼみ。形はなんとなくリンドウ科の面影がある。萼は5枚。
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