タマシギを探しに宮崎県央の田んぼへ。西日の時間、汗を流しながら探すけれどタマシギは見つからない。タマシギは見つからなかったけれど……
シロハラクイナを発見
シロハラクイナは沖縄にいる留鳥。九州ではまれにしか見られない、と図鑑には書いてある。けれど実はここの田んぼでは、数年前から宮崎にもかかわらず毎年のように夏に観察されている。
なので、シロハラクイナ自体にはそこまで驚かなかった。会えてうれしいけどね。
幼鳥じゃん!
双眼鏡でシロハラクイナの顔をのぞいて数秒後、大変失礼ながらもなんだか顔が貧相に見えはじめる。
上は数年前に同じくこのあたりの田んぼで撮影したシロハラクイナ。顔の白黒がくっきりと分かれていて格好いい。くちばしは黄色で付け根が赤い。地元の農家の人には「白黒のニワトリみたいなやつ」とよばれていた。
それに比べて、今回の個体は白黒の境界線がややぼんやりしていて、何よりくちばしが黒い。
( ゚Д゚)「幼鳥じゃん!」 と気づいて慌てて写真を撮りまくる。
「それじゃ失礼するよ」と藪に帰ろうとするシロハラクイナ幼鳥。ちょっと待ってよ。
幼鳥が見つかったということは、つまりシロハラクイナが宮崎で繁殖したということ。しかもここまで大きく育っているということは、ほぼ繁殖成功ということになる。
後日、宮崎総合博物館の論文「宮崎県宮崎市におけるシロハラクイナの繁殖に関する記録(2012)」を大学の図書館で見つけたけれど、こんなに育った幼鳥の写真は載っていなかった。もしかしたら宮崎初記録かも。
二羽いた
藪に引っ込んだと思ったら、二羽に増えて出てきた。どちらも幼鳥。
奥から三羽目登場、と見せかけて、バン。(いちばん奥のくちばしの付け根が赤いやつ)
実はバンの幼鳥とシロハラクイナの幼鳥は似ているので注意が必要。
バンの幼鳥は
- 嘴が黄色い
- 脇に白い班がある
- 下尾筒(尾の付け根腹面。おしり)の両脇が白い
コメント