白くてふわふわした感じの花の識別は苦手ですが、この花はユニークすぎてすぐわかりました。
ハマボウフウ
浜防風
学名 Glehnia littoralis
セリ科ハマボウフウ属の多年草。砂浜に春に咲く白い花。茎を伸ばさず、ロゼット状に広げた葉の上でウドのようなくす玉状の花を咲かせる。その姿は花が落ちているか、そうでなければ首下まで埋まってしまったように見える。根はゴボウのように太い。
全国の浜辺に分布し、若葉は食用とされるが、近年は減少傾向。宮崎県では準絶滅危惧種に指定されている。
ハマボウフウの全草
砂浜の足元に、直径15センチほどにもなる花序を展開する姿は、とても奇妙に見える。最初はハマウドが埋まってしまったのかと思った。
ハマボウフウの花
ハマボウフウの花は四方八方に伸びた腕のような花柄の先にできるくす玉状の丸い花序で構成されている。ウドの花と似ている。
花のアップ。花の密度が高い。白い花弁ひとつひとつはカールして開き切らず、赤褐色の葯をつけたおしべが5本ひょろひょろと伸びている。
花柄は腕のように太く、毛が密生している。
ハマボウフウの茎、葉
茎というべき場所はみあたらない。太い根から地上に出たとたん葉と花である。
葉は羽裂し小葉が対生し、地面にべたッと広がる。
触ってみると、葉はかなり肉厚で、多肉植物に片足ツッコんでいる。確かに食べごたえはありそう。
数を回復して準絶滅危惧種を脱した暁には、ぜひ味見してみたいものだ。
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