ノジスミレ/地上茎なし。春の道ばたに咲く紫色のスミレの仲間。

スミレ

スミレ属に首を突っ込んだ人を待ち受ける最初の刺客が、スミレにそっくりな顔で騙してくるノジスミレかな、と思う。
というわけで今回はノジスミレをちゃんと観察。

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ノジスミレ

野路菫
学名 Viola yedoensis
スミレ科スミレ属(ミヤマスミレ類)の多年草。スミレ(マンジュリカ)によく似た花で、生える環境も日当たりの良い人家周辺や道ばた、田畑などスミレに似る。秋田から屋久島まで分布。

ノジスミレの全草

わさっと株が束になって生えていた。コンクリートの隙間など、日当たりを独占できる場所を好むのはスミレと似ている。
ただ、スミレよりは株がコンパクトにまとまっている印象。草丈も10㎝を超えない程度に収まることが多い。とても大きく育ったノジスミレ、というのはあまり見ない気がする。

こちらは開けた場所に生えていた単独の株。コンクリートの隙間のように地面が限られた状態じゃなければ、束になって生える必要は無いのかもしれない。

ノジスミレの茎、葉

ノジスミレは地上茎が見られない。単独の株だとよりわかりやすいが、株元はひとつにまとまっていて枝分かれしない。

ノジスミレ葉はへら形から披針形。大きさは3〜6㎝ほど。スミレよりもやや幅広で、三角形っぽさが強く感じるけれど、個体差の幅があるので一概には言えない。

むしろスミレとの鑑別点は葉柄の部分。ノジスミレの葉柄には翼がほとんど見られない。
スミレには葉柄の翼がはっきり見られる場合が多い。

ノジスミレの花

花色は濃紫色。ノジスミレの花は、なんとなくスミレよりもだらっとしてる、とよく祖母が言っていた。このように花がひとつだけだとピンとこないかもしれないけれど、たくさん咲いているとたしかに花同士の形が不揃いに感じる。

どアップ。ノジスミレの側弁は無毛であることが普通。スミレとの鑑別点。ただし、たまに側弁の毛があるものもあるそうな(オトコノジスミレ、と言うらしい)

横からの様子。花柄をはじめ、ノジスミレは普通全体がビロード状の毛に覆われている。(けれどこれまた全草が無毛なケナシノジスミレというのもいるらしい)

実際のところ、スミレとノジスミレの中間じゃない? お前は何者? という子にもよく会うので、なかなかむつかしい。

コメント

  1. […] おけば走る子2019.03.24ノジスミレ/地上茎なし。春の道ばたに咲く紫色のス… […]

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